FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

子どもの成育を支えるための行政との協力

2015年5月26日

FIDRが支援した器具を使い、体育教室が行われました

5月12日、大槌町のみどり幼稚園でFIDRが寄贈した体育器具を使い、年長児は跳び箱・年中児はマットを使用した体操教室が行われました。同幼稚園は震災後、仮設の園舎を使用してきましたが昨年新園舎に新築移転しました。FIDRでは移転と同時に体育器具や遊具、備品の寄贈をしています。

年長児にとって跳び箱の授業は初めてであったため、先ずは跳び箱に慣れるところから始めました。30分という限られた時間の中でしたが少しのコツで跳べるようになる園児が多く、最終的には1/3くらいの園児が6段まで跳べるようになりました。

「跳べると嬉しい」「もっとやりたい」参加した園児たちは笑顔で話してくれました。

先生のお手本を真剣にみる年長児たち

6段に挑戦!

年中児は縄跳びの練習をした後、マットの中央に引かれた線の上をまっすぐに歩く練習をしました。平均台の上を歩くようにバランスを取る練習に子どもたちは必死でした。

「今回FIDRさんによって納品された体育器具は、どの器具も丈夫で使いやすいですね。マットに円や線が書いてあり、様々な運動を行うことができて大変便利です」指導してくださった先生も器具の使いやすさに満足されている様子でした。

また、みどり幼稚園の先生は
「おかげさまで子どもたちは毎日元気に遊んでいます。遊具や体育教材の他に、太鼓用のキャリングホルダーも支援して頂いたので今年の運動会はマーチングを披露する予定です。子どもたちは張り切って練習しています。」と仰ってました。

この支援が、子どもたちの健やかな成長につながることを期待します。

FIDRが寄贈したマットには色違いの円や中央に線が引いてあります
「線の上をまっすぐ歩くのは難しいよ〜」
2014年12月12日

大槌町の「みどり幼稚園」に遊具や備品などを寄贈しました

岩手県大槌町のみどり幼稚園に待望の新園舎が完成し10月11日に竣工式が執り行われました。

移転新築した「みどり幼稚園」新園舎

新しいロッカーには色とりどりの袋が下げられ、子どもたちの目印になっています

みどり幼稚園は東日本大震災により被害を受け、仮設の園舎を使用してきましたが、遊戯ホールがないなど、子どもたちがのびのびと学べる環境ではありませんでした。

この度完成した新園舎には、広い遊戯ホールも設えられ、ようやく学ぶ環境が整いました。FIDRでは、子どもたちがのびのび体を動かし、学習できるようにと、体育用具や遊具、備品などを寄贈いたしました。

式典では元気な園児たちが和太鼓を披露しました

一歩園舎に入ると、中は明るく児童や先生の元気で楽しそうな声が響いています。夕方には迎えに来た保護者の方が中を見学していて園児が一緒に説明をして回っていましたが「ここはね・・あそこはね・・」新園舎を自慢したくてしょうがない様子でした。

震災後安全・安心な保育環境を求めて現在の場所で再開した「みどり幼稚園」これからの明るい未来に期待したいと思います。

2014年9月12日

吉里吉里保育園に遊具を寄贈しました

午前十時過ぎ、外遊びの時間になると年中・年長児が一斉に遊具に駆け寄ってきました。ここは東日本大震災で被災した大槌町「吉里吉里保育園」。

震災後は民家やお寺の一角を借りて保育を再開し、2011年8月からはプレハブの仮園舎で保育を行って来ました。今年、ようやく高台に土地が確保でき、8月に待望の新園舎が完成しました。

新しい園舎は夢や希望を込めて虹の外観

園庭から望む船越湾。向に船越半島が見える

FIDRは、子どもたちが元気に遊べるようにと園庭にアスレチック型の遊具を寄贈しました。
この保育園の方針は「はだし保育」。園内も園庭も子どもたちは裸足で元気いっぱい。素足で登るアスレチック遊具はいろんな感触が楽しめます。

六角の東屋型遊具は子どもたちの好奇心をくすぐる仕掛けがいっぱいで、子どもたちははしご代わりのネットや板をよじ登り、いろいろな遊びに挑戦しています。

保育士の方には、「この遊具はアスレチック型なので冒険心を掻き立てられる。子どもたちの遊びは日々進化しています。子どもたちと一緒にいろんな遊び方を研究出来るんですよ!」と、喜ばれています。

遊具に駆け寄る子どもたち

どこが楽しい?と聞くと「全部!!」という元気な返事が返ってきました

長引く仮設住宅での生活は、大人ばかりではなく子どもたちにもストレスを与えています。
私たちは、大きな声を出して遊び回れる機会を増やすことで、子どもたちの笑顔が増えていく事を期待しています。

2012年4月6日

大槌町の子ども支援に関する目録を贈呈しました

震災で大きな影響を蒙った町内の子どもの成長を支える事業の推進を目指す大槌町に対して、FIDRは平成23年度の保育園や学校給食などにかかる費用を支援しました。2011年12月22日 に、大槌町長の碇川豊氏とFIDR江川信彦常務理事との間で合意書が交わされ、町が実施する子どもに関わる諸事業(下記)に対し総額2,800万円を、FIDRが支援することとしました。その目録贈呈式が、4月5日に大槌町役場の町長室で行われました。

町長からFIDRへ改めてお礼の言葉をいただき、「津波で町が壊滅的な被害を受け、インフラ整備などに莫大な費用がかかる上、人口の流出が激しく歳入が大きく落ち込むことから、このようなFIDRからの支援は大変助かる。目に見えにくい支援であることで、どこからも支援が受けられず困っていたため、とても貴重な支援。子どもたちの将来のために大切に使わせていただきたい」ということでした。

「わたしたちが今、思うこと」というテーマで、この震災で様々な感情を抱いた町内の小中学生と大槌高校生徒、1,237人が書いた作文を大槌町教育委員会がまとめた冊子をいただきました。この作文集には、一人一人の生きる喜びや、支援への感謝が込められています。町の宝である子どもたちのために何ができるのか、何をしなければならないかを改めて考えさせられる言葉がならんでいました。町の将来を背負っていく子どもたちのために、FIDRは引き続き大槌町で活動を行っていきます。

FIDR江川常務理事から碇川豊町長に目録が贈呈されました

*FIDRは大槌町の以下の事業のうち国からの財政補助がない部分について支援しました。
1. 平成23年度保育所負担金
2. 平成23年度幼稚園保育料及び入園料
3. 平成23年度大槌町学校給食調理業務委託に要する費用
4. 平成23年度保育料町単独減免措置分に要する費用

2012年1月26日

大槌町の子どもたちのために、給食費や保育料を支援

FIDRが支援している大槌町では、東日本大震災の影響により、建物用地面積の52%が被災しました。これは岩手県内で最も高い数字です。町の人口も15%減少する甚大な被害でした。町民の方々は、生活環境が大きく変わり様々な影響を蒙っています。町は、できる限り早い復興を目指していますが、大幅に税収が減少してしまったため、施策の実施は容易ではないのが実情です。

働き盛りの世代の町民が、仕事に早く復帰して町の復興への弾みをつけるようにするためには、安心して子どもを学校や保育園に預けられる環境を整えることが重要だと考える同町は、町内全ての児童の給食費や保育園・幼稚園の保育料などを今年度に限り無償とする方針を決めました。そしてこれを実現するためにFIDRに支援の要請がありました。

物品の提供ばかりでなく、この様な形の資金協力も有意義であると判断したFIDRは、要請を受けることとし、総額2800万円の枠で支援することとしました。
2011年12月22日に、FIDR江川信彦常務理事と碇川豊町長との間で合意書が交わされました。町長からは、FIDRの協力に町民を代表して深く感謝するとのお言葉をいただきました。

FIDRは、今後も行政と連携をとりながら、大槌町の子どもたちの成長を多面的にサポートしていきます。

※本案件およびこれまでのFIDRの大槌町への支援について、1月20日発行の大槌町広報誌に記載されました。

碇川豊町長(左)とFIDR江川常務理事(右)