FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

大槌町について

大槌町について

大槌町支援の経緯

FIDRは震災直後から被災地への支援を始めました。その後、当時比較的に支援が薄かった宮古市およびその周辺の支援要請を岩手県災害対策本部から受け、その中でも特に中心部の被害の大きかった山田町、大槌町に活動の重点をシフトしていくこととなりました。
2011年11月には岩手県山田町に事務所を構え、地域に根付いた支援を行って参りました。FIDRは今後も引き続き地域に密着し、被災者の方々と共に、復興そして発展へ向かって共に歩んでいきます。

大槌町支援一覧

日付 支援物資
2011年4月〜5月 避難所に衛生用品・日用品・食料品を支援
2011年7月〜10月 仮説住宅に家電類(扇風機・掃除機・石油ファンヒーター等)を支援
2011年8月〜 部活動サポートプログラム・ボランティアサポートプログラム
2011年9月〜 自治会形成支援
2011年10月〜 買い物支援(移動販売)
2012年1月〜 子どもの給食費・保険料の支援
2012年5月〜 産業復興・雇用創出支援

大槌町とは

人口

人口は13,173人、世帯数は5,511戸です(2012年4月30日現在)。過疎地域に指定されている自治体のひとつですが、東日本大震災後には人口が16%減少しました。(死亡・行方不明・町外移住)

経済

主要な産業は水産業です。特に海面漁業が中心で、おきあみ類、さんま、さけ・ます、するめいかが総漁獲量(約5,500t)の約4分の3を占めます。他の産業には林業と農業があり、農業では米、野菜、肉用牛が主な産品となっています。

震災の被害

大槌町は、町の中心部が津波とそれに続く火災に襲われたため、東日本大震災による被害が岩手県内で最も甚大でした。死者・行方不明者は1,300名を超え、町内全家屋の約60%が流出、倒壊しました。また、町長をはじめ40名もの役場職員が津波の犠牲となり、復旧復興が他の市町村に比べて大変遅れています。

復興に向けて

大槌町は昨年12月に復興基本計画を策定しました。これは「安全・安心の確保」「暮らしの再建」「地域経済の再興」「教育環境の整備」の4つの施策を柱にして、町のかつての状態に戻すだけではなく、発展につながることを目指しています。
「地域経済の再興」の中では、水産業の回復に最も重きがおかれています。町が自立的な復興・発展を遂げるには、基幹産業である水産業をたてなおすことが何よりも大切としているためです。そのプロセスは、まず、壊滅的に失われた生産基盤を早期に復旧し、次いで漁業協同組合を中心とする事業者の経営支援を進め、そのうえで新たな水産加工団地の整備を図るとしています。
しかし、漁業施設・資材の回復には多額のコストがかかるため、国からの補助だけでは足りない分を、漁協をはじめ漁業従事者は借入金に頼らなければならない状況になっています。復興の基盤をゆるぎないものとするために、こうした漁業再建にかかる負担を軽減することが強く求められています。
大槌町は、吉里吉里・浪板海岸海水浴場をはじめ、海や山の自然が豊かで、貴重な観光・レジャー資源があります
写真提供:(公財)岩手県観光協会
被害 規模 インパクト
浸水面積 4km2 建物用地の52%が浸水(県内最大規模)
死者・行方不明者 1,256人 町の人口の7.8%が失われた
家屋被害 3,878棟 町内の全家屋の59.6%が被害を受けた
仮設住宅入居者数 4,769人 全町民の36.2%が仮説住宅に暮らしている

建物の上の観光船

大槌町役場